私が布団の痒みに悩まされるようになったのは、梅雨時期が始まったばかりの六月のことでした。最初はなんとなく腕のあたりがムズムズする程度だったのですが、一週間も経つと、夜中に何度も目が覚めるほどの激しい痒みに変わっていました。鏡を見ると、腹部や太ももの内側といった皮膚の柔らかい部分に、数ミリ程度の赤い斑点が点々と広がっており、それは明らかに蚊に刺されたのとは違うしつこい痒みでした。最初は皮膚科で処方された軟膏を塗ってしのいでいたのですが、どれだけ薬を塗っても、夜に布団に入ると再び新しい場所が痒くなるという悪循環が続き、精神的にも追い詰められていきました。そこで私は、この痒みの原因を徹底的に突き止めることを決意したのです。まず最初に取り組んだのは、毎日二時間の天日干しでした。しかし、期待に反して痒みは全く治まりませんでした。後で知ったことですが、天日干しではダニは日光を避けて布団の奥深くに潜り込むだけで、根本的な解決にはならないそうです。次に行ったのは、コインランドリーでの大型乾燥機の使用でした。七十度以上の高温で一時間じっくりと乾燥させることで、ようやく私の夜に変化が訪れました。乾燥機にかけたその夜、数週間ぶりに一度も目を覚まさずに眠ることができたのです。しかし、油断は禁物でした。数日経つと再び微かな痒みが戻ってきたのです。そこで私は、布団だけでなく寝室全体の環境を見直すことにしました。ベッドの下のホコリを徹底的に掃除し、加湿器を止めて除湿機をフル稼働させ、室内の湿度を五十パーセント以下に保つように心がけました。さらに、枕カバーやシーツを三日に一度は洗濯し、掃除機でマットレスの表面を念入りに吸い取る作業を日課にしました。こうした地道な努力を三ヶ月間続けた結果、今ではあの不快な痒みから完全に解放されています。この経験を通じて痛感したのは、布団の痒み対策は一過性の作業ではなく、日々の環境管理そのものであるということです。清潔な寝具で眠れることの幸せを、私は今、改めて噛み締めています。
寝室の痒みと戦った私の三ヶ月間の記録