洗濯物で見かける虫と一括りに言っても、その種類は様々で、中には注意が必要な危険な虫も含まれています。それぞれの特徴を知り、正しく見分けることが、安全な対処に繋がります。最も代表的な厄介者と言えば「カメムシ」でしょう。緑色や茶色をした盾のような形のこの虫は、危険を感じると強烈な悪臭を放ちます。洗濯物にくっついたまま気づかずに取り込んでしまうと、部屋中があの嫌な匂いに包まれる大惨事になりかねません。特に秋口に大量発生する傾向があります。次に、注意したいのが「ハチ」の仲間です。ミツバチやアシナガバチは、洗濯物の白い色や柔軟剤の甘い香りを花と勘違いして寄ってくることがあります。知らずに手で払いのけようとすると、刺されてしまう危険性が非常に高いです。洗濯物にハチが止まっていたら、絶対に刺激しないようにしましょう。また、夏場によく見られるのが「アブ」や「ブヨ」です。これらの吸血性の昆虫も、白い色に誘引される習性があります。取り込む際に服の中に紛れ込み、室内で刺されるというケースも考えられます。刺されると激しい痛みや腫れ、水ぶくれを引き起こすこともあるため油断できません。夜間に洗濯物を干している場合に気をつけたいのが「ガ」の仲間です。光に集まる習性があるため、部屋の明かりが漏れていると洗濯物に引き寄せられます。ガの鱗粉は、人によってはアレルギー反応を引き起こし、皮膚炎の原因となることもあります。そして、最も警戒すべき虫の一つが「アオバアリガタハネカクシ」、通称「やけど虫」です。この虫の体液には毒があり、潰した体液が皮膚に付着すると、火傷のような激しい炎症と水ぶくれを起こします。これらの虫たちの正体を知り、それぞれの危険性を認識することが、洗濯物を取り込む際の心構えとして非常に重要になるのです。